1983年に超流通が森によって発明されてから今日に至るまでの研究の概要を示す。 また,ディジタル情報の円滑な流通を実現し, ソフトウェアの量産と部品化・再利用を促進するためには 超流通の実現が不可欠であることを解説する。 物々交換および貨幣経済への移行が人類にとって 必然だったのと同じ意味で,超流通社会が必然であることを示す。
本論文は,情報処理学会「超編集・超流通・超管理のアーキテクチャ シンポジウム (2/17-18/95)」で発表された論文に加筆・修正したものである。 同シンポジウム発表論文は,平成6年度情報処理学会山下記念研究賞を 授賞した。
超流通に関連して,知的財産権の電子的処理と防御についての新しい視点を述 べる.超流通の提言からの12年の知見に基づいて「情報革命仮説」の検証を試 みる.これは,現在進行中の状況が人類史の過去と未来を通じて最大の革命で あるとの仮説である.同仮説に関していくつかの項目を検討する.
本論文は,1995年12月4日に北陸先端科学技術大学院大学において 行なわれた超流通に関する講演会の予稿に加筆・修正したものである.